インフルエンサーマーケティングは徐々に浸透しつつありますが、アンバサダーマーケティングという施策はご存知でしょうか?
インフルエンサーマーケティングと同じく第三者に商品やサービスのPRを依頼する点においては同じですが、アンバサダーマーケティングの方がより高い効果を生み出すケースもあります。
このページではアンバサダーマーケティングとはどんな施策なのか、インフルエンサーとの違い、成功事例やポイントについてご紹介します。
注目の最新マーケティング施策についてぜひ理解を深めてください。
アンバサダーマーケティングとは?
◇自社のファンであるユーザーにサービスを広めてもらう形のマーケティング
アンバサダーマーケティングとは、自社の商品やサービスを実際に利用しているファンにPRをおこなってもらい、認知の拡大や消費行動を狙うマーケティング施策です。
アンバサダーは直訳すると「大使」になり、アンバサダーマーケティングにおける位置づけは、熱量を持ってリアルな意見を発信できるユーザーのことを指します。
アンバサダー マーケティングではアンバサダーという特徴を生かし、消費者目線での商品の口コミを発信していきますので、その口コミに共感したユーザーは消費行動をとりやすくなります。
◇影響力の大きなインフルエンサーマーケティングとは違う層へリーチできる
インフルエンサーは多くのフォロワーを獲得しており、その影響力は大きなものとなっていますが、アンバサダーはインフルエンサーでは発信を届けることのできない、共感を得ることのできない層にリーチが可能です。
インフルエンサーマーケティングでは潜在層を作り出すという部分が大きいですが、アンバサダー マーケティングでは顕在層への消費行動を促しやすいというのが最大の特徴といえます。
アンバサダーとインフルエンサーの違いとは?メリット・デメリットを紹介
アンバサダーとインフルエンサーの違いについてもう少し詳しくみていきます。
それぞれのメリットとデメリットを挙げて比較していきます。
◇インフルエンサーを起用するメリットとデメリット
まずはインフルエンサーを起用するメリットとデメリットについてです。
インフルエンサーを起用する最大のメリットは、やはり影響力の大きさと、フォロワーの多さによる情報をリーチできる数が非常に多い点です。
影響力が大きいとその商品やサービスを検討していなかった顕在層を、購入や契約を検討している潜在層にできるケースが見られ、リーチできる数が多いとその潜在層の数も多くなります。
インフルエンサーを起用するデメリットとしては費用が高額である点と、他にも企業からの依頼でPRを多くおこなっているとユーザーへの訴求力は低くなる傾向にあります。
インフルエンサーマーケティングが一般的になってきているため、インフルエンサーへの依頼数が多くなってきていますので訴求力は徐々に弱くなってきているといえます。
◇アンバサダーを起用するメリットとデメリット
続いてアンバサダーを起用するメリットとデメリットです。
アンバサダーのメリットとしては、ユーザー目線かつ熱量のある情報を広告感なく発信することができる点、消費行動への訴求力が強い、費用が安価であることが挙げられます。
日々PRや広告が溢れている現代において露骨なPRや広告は以前ほどの効果を上げることが難しくなっている中、アンバサダーの発信する情報はユーザー目線で役に立つ内容になっており、商品やサービスのファンであることから熱量もあるため訴求力が強いです。
フォロワーを多く獲得しているインフルエンサーを起用する費用は高額になってしまいますが、そこまでのフォロワー数を必要としないアンバサダーを起用する費用はインフルエンサーに比べてかなり抑えることができます。
アンバサダーのデメリットとしてはフォロワー数の少なさによる情報をリーチできる範囲の狭さと、コアなファンの母数が少ないことによってアンバサダーの発見・発掘が困難であることが挙げられます。
フォロワーが少ない点に関してはアンバサダーを複数人起用することによってカバーができますが、商品やサービス・会社によってはコアなファンを発見することが難しいので、アンバサダーの人数でカバーすることも難しい現実があります。
アンバサダーマーケティングの成功事例
施策内容は異なりますが、どちらも独自の切り口で成功した事例ですので、ぜひ参考にしてください。
◇ネスカフェ
「ネスカフェアンバサダー♪」というTVCMに覚えのある方も多いかと思いますが、このTVCMはアンバサダーマーケティングの施策の一部になります。
企業からアンバサダーの応募を募り、職場へネスレのコーヒーメーカーを提供することで、実際に社内で利用している風景や、口コミなどを集めています。
利用風景や口コミなどは、プロモーションにおいて大きな役割を持っていますので、アンバサダーマーケティングにおける成功事例として有名なものとなっています。
プロモーションにおける口コミの重要さについては、「口コミプロモーション成功の秘訣!インフルエンサー起用のメリットは? 」で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
◇アンファー
育毛シャンプーで有名なアンファーは、47都道府県ごとに選定したアンバサダーにまつ育(まつ毛育毛)商品やまつ育に関する情報発信をしてもらい、もっとも貢献したアンバサダーにはTVCM起用の権利を付与するキャンペーンをおこない大きく話題になりました。
ユーザーだけではなく、アンバサダー同士でさらに競ってもらうことで、より良い施策になった成功事例です。
アンバサダーマーケティングのポイント
では最後にアンバサダーマーケティングをおこなう際のポイントについてご紹介します。
◇自社のファンであるアンバサダーの選出が重要
アンバサダーマーケティングをおこなう際に重要となるのが、やはりアンバサダーの選出(キャスティング)です。
商品やサービス・会社のコアなファンを選出してこそのアンバサダーマーケティングですので、報酬のみが目当てのユーザーだと熱量のある発信ができないので、元々自社のファンであったユーザーをキャスティングすることが重要です。
キャスティングの際には過去の投稿などを確認し、実際に利用のサービスや製品があるのかをチェックし、必要に応じて面談や電話会議などをおこなうこともあります。
◇期待できる効果をエンゲージメントから推測する
アンバサダーを選出する際には普段の投稿のエンゲージメントを細かく分析していくことになります。
インフルエンサーとは異なり、フォロワー数がそこまで多くないアンバサダーを選出しますので、そのアンバサダーに期待できる効果を普段の投稿のエンゲージメンをから推測します。
しかし、エンゲージメントから期待できる効果を算出することは一般的には難しいので、アンバサダーマーケティングをおこなう際には専門会社や代理店に相談や依頼をすることが多いです。
まとめ
インフルエンサーとアンバサダー、どちらをキャスティングするのがより効果的なのかを検討したうえで施策に移りましょう。
アンバサダーマーケティングのことで困りごとがございましたら、気軽にご相談ください。
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