少し前まではSNSといえば個人が個人の感じたことをそのまま投稿するメディアというイメージが強かったですが、インフルエンサーの登場によりSNSでもマーケティングが活発に行われています。
このページではSNSマーケティングの特徴や種類、期待できる効果など、幅広くご紹介して参りますので、SNSを活用したいと考えている担当者の方などはぜひ参考にしてください。
SNSマーケティングとは?特徴を解説
SNSマーケティングでは、商品・サービスの訴求よりも会社やブランドの認知、好感度アップ、最新情報の発信など、潜在層の顧客を作り出すブランディング目的でおこなわれるのが一般的です。
ただし、最近ではInstagramでショップの商品を購入できるようになるなど、ブランディング以外での活用方法も確立されつつあります。
ブランディングが一般的ではありますが、そこばかりに目を向けて機会損失を生まないようにも気をつけなければいけません。
◇SNSマーケティングが注目されている背景
SNSマーケティングが注目されている背景としては、やはりSNSの普及に伴い利用ユーザーが多くなっていることが第一に挙げられます。
ユーザー数の推移はInstagramがもっと伸び率が高く、2014年に400万人程度だったアクティブユーザー数は2019年現在では3300万人を超えており、5年間で8倍以上の成長率を見せています。
また、Googleなどの検索エンジンではなくInstagramやTwitterの検索機能を使って情報やお店、商品などを探すユーザーの増加も背景にあります。
友人や有名人のInstagramやTwitterの情報をもとに自分の行きたい店を新規開拓したり、流れてきた画像から気に入った商品を購入したりするなど、SNSの情報をそのまま活用するユーザーが増えています。
◇SNSマーケティングの特徴は拡散力とユーザーとの近さ
SNSマーケティングの特徴はユーザーとの距離の近さです。
SNSという個人が使用しているメディアで同じ線引きの上で発信をしていくことによって、従来の企業対消費者(BtoC)や消費者対消費者(BtoB)とは異なる形のマーケティング施策といえます。
発信した内容はユーザーの二次拡散によってフォロワー以外のユーザーにもリーチができますので、さらなる潜在層の獲得が期待できます。
また、これまではホームページの問い合わせフォームやハガキなどでしか消費者は企業に対して意見を送ることができませんでしたが、企業がSNSを運用していくことで消費者は企業に対して気軽に意見を送ることができますので、消費者の声を聞きやすくなるというメリットもあります。
SNSマーケティングが有効なSNSの種類について
SNSマーケティングでは主にInstagram・Twitter・LINEのSNSが一般的に使用されています。
それぞれのSNSの特徴やユーザー層についてご紹介していきます。
Instagram(インスタグラム)は画像・動画を投稿するSNSで、10〜30代の男女(女性の方が若干多数)に多く利用されていますが、40代以上のユーザーも多数います。
Instagramのアクティブユーザーにはトレンドに敏感なユーザーが多いため、新商品の販売が多い企業や最新トレンドを発信していくのに適しているといえます。
また、『インスタ映え』という言葉が生まれたように、お洒落で写真映えするスイーツやフォトスポットなどでの投稿はエンゲージメントが高くなる傾向が強いです。
140文字のテキストと画像、動画を投稿できるSNSで20〜40代の男女を中心に幅広く利用されています。
リツイート機能で、フォロワー以外にも簡単に情報を拡散できるため現在メジャーなSNSの中でもっとも拡散力が強い反面、炎上してしまうリスクも高いといえます。
その他のSNSと並行してTwitterを運用している企業が多く、非常に一般的なSNSとなっています。
また、Instagramと違って情報を時系列での表示ができる仕様になっていることから、ユーザーがTwitterを利用するタイミングに狙って投稿するのが有効と言えます。
◇LINE
今やメールや電話に代わって定番となり、生活の一部となったコミュニケーションツールです。
LINE自体は世代を問わず個人間のメッセージのやり取りや通話で利用されていますが、企業のアカウントや、クーポンやお得な情報が配信されるLINE@ を利用しているのは10〜30代の若年層がメインとなっています。LINE@でも、個人間でのやり取りと同じように企業や店舗と顧客が1対1で問い合わせに対応できる手軽さも魅力です。
◇美容特化アプリ
最近ではコスメを実際に利用しているユーザーのリアルな口コミを集めたLIPSやNOIN、アットコスメなど美容特化アプリが人気を集めています。
特に10代〜20代の女性に圧倒的な支持を得ており、実際の使用感を重視するコスメ分野において、購入の意思決定に大きな影響を与えています。
SNSマーケティングのメリット・効果について
◇潜在層にアプローチが可能
SNSには自社のファンではない一般ユーザー、マーケティング用語では『潜在層』のユーザーが多くいます。
SNSはユーザーによる二次拡散が期待できるので、自社のアカウントで獲得している顕在層以外のユーザーにもアプローチが可能、新規顧客の獲得が可能です。
◇Web広告のコスト削減
SNSマーケティングで自社のアカウントを宣伝塔にすることで、リスティング広告やディスプレイ広告、SNSでの広告配信など、従来のWeb広告の費用を削減することが可能になります。
また、それらの広告と組み合わせることで、今まで配信できていなかったユーザー層にもリーチが可能になります。
SNSマーケティングの特性を生かしたユーザー参加型の企画などで広告を発信することもできます。
◇サイトへの誘導が可能
TwitterやLINEなどのSNSではリンク(URL)をつけて投稿ができるので自社サイトへの誘導が可能です。
Instagramの通常の投稿ではURLをリンクにすることはできませんが、ストーリー機能やプロフィールを活用することによって誘導が可能です。
本格的なSNSマーケティングを始める方法は?
では最後に本格的なSNSマーケティングを始める方法の手順、重要なポイントについてご紹介します。
SNSマーケティンングで企業のアカウントを運用するということは、普段自身で利用している個人アカウントとは運用方法が異なりますので、まずは意識すべきポイントを押さえておきましょう。
◇SNSマーケティングの目的を設定
まずはSNSマーケティングをおこなう明確な目的を設定しましょう。
冒頭でもご紹介したようにSNSマーケティングの一般的な目的は認知拡大やユーザーとのコミュニケーションなどブランディング的な要素が多いですが、大きくブランディングとして目的を設定するのではなく、どのような層のユーザーにリーチしていくのか、消費行動も訴求していくのかといった具体的な目的の設定が重要です。
◇運用するSNSの選定
続いては運用するSNSの選定です。
先ほどご紹介したように各SNSではそれぞれ特徴を持っていますので、設定した目的を達成することのできるSNSを適切に選定しなければマーケティング施策の効果は悪くなっていきます。
また、SNSによって適当とされている投稿頻度の目安などもありますので、自社のリソースも考慮して選定すべきといえます。
◇マーケティング(投稿)戦略を立てる
SNSマーケティングの目的、選定したSNSに合わせてマーケティング戦略を立てていきます。
SNSマーケティングにおける戦略とは、投稿の内容がメインになります。
具合的には、1日の投稿数、投稿内容はテキスト・画像・動画のうち何をメインに投稿していくのか、どのように組み合わせていくのかといった戦略を立てておくことで、長期間にわたって運用していくSNSでも、方針がぶれてしまうことがありません。
まとめ
SNSマーケティングで本格的なSNSの運用をおこなっていくには、他の施策と同じくしっかりとした戦略設計が重要となってきます。
しかし、気軽に始められるSNSの特性を活かすために、実際にSNSを運用しながら柔軟に戦略を変更していくことも、SNSマーケティングを成功させるには必要になります。
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